東京オリンピック聖火リレーの第1走者を務める、女子サッカーの米女子リーグ、スカイブルーに所属する元日本代表の川澄奈穂美(34)。
新型コロナ感染拡大を受け、自身のツイッターで「今回の聖火リレー走者を辞退いたします」と表明しました。
川澄奈穂美が聖火ランナーを辞退した理由と、川澄奈穂美の経歴などについて見ていきましょう。
東京五輪聖火ランナーを辞退した理由は?
川澄は聖火ランナー辞退の理由として「米国在住の為(日本への)移動時にリスクが高いこと、自分が(コロナウイルスに)感染しない・感染源にならないこと、チームやファンの方々に迷惑をかけないことなどを考慮し決断しました」と説明しました。
新型コロナウイルスの感染は欧米を中心に爆発的に広がっており、様々なリスクを考慮して苦渋の決断をした模様です。
川澄の他にもDF熊谷紗希(29)は欧州チャンピオンズリーグ準々決勝が26日に開催予定のため、不参加を表明しました。
その後に試合の延期が決まり、日程的には問題なくなったが、欧州からの入国は感染リスクが懸念される状況です。
組織委員会の担当者は海外在住の川澄と熊谷、その他の辞退者について「公式に決まっていない。決まり次第発表する」と答えました。
国際オリンピック委員会(IOC)は22日、理事会を開いた後、東京五輪の延期を検討しており、4週間以内に結論を出すとの声明を発表しています。
また、大会組織委員会は、26日から福島県をスタートする「聖火リレー」について、聖火ランナーによるトーチでのリレーは見送り、聖火をランタンに入れて「車」で巡る方針を固めました。
道内では、当初、6月14日から2日間で18市町村、あわせて46人のランナーがリレーする予定でした。
新型コロナウイルスの影響によって東京五輪の準備を進めてきた関係者にとっては落ち着かない日々が続いていますね。
川澄奈穂美の経歴
川澄奈穂美は、神奈川県大和市出身の女子サッカー選手です。
日本体育大学体育学部体育学科卒業し、NWSLのスカイ・ブルーFCに所属しています。
サッカー日本女子代表。ポジションはフォワード、ミッドフィールダー。
3歳上の姉の影響でサッカーを始め、小学2年生のときに地元の少女サッカーチーム「林間SCレモンズ」に入団。
ここで川澄は上尾野辺めぐみ(2006年アルビレックス新潟レディースに入団している選手です)と出会うことになります。
上尾野辺と川澄は身長・外見・プレースタイルがあまりにも似ていたため、試合を見ていた観客から「二人は双子ですか?」と聞かれたことがあるそうです。
2008年よりなでしこリーグオールスター出場選手に選出され、2010年度には大会最優秀選手賞を獲得。
小学校6年生の夏に静岡県静岡市で開催された全国少年少女草サッカー大会「清水カップ」で、川澄と上尾野辺の2人の活躍で人生で初めての「日本一」に輝いています。
その後、上尾野辺らとともに「日テレ・メニーナ」のセレクションを受けるが落選。
メニーナに受からなかったことで、川澄らはサッカーを続けられなくなる可能性があったが、林間SCレモンズの代表であった、加藤貞行が創設した新チーム「大和シルフィード」に中学1年生のときから所属し、中高6年間で練習に1日も休まず参加。
高校3年のときに「ティファール・カップ レディース・フットサル大会 (後の全日本女子フットサル選手権大会)」というフットサルの大会で全国優勝しています。
神奈川県立弥栄西高等学校時代は大和シルフィードの活動と部活を掛け持ちしており、部活ではキャプテンを務めていました。
高校卒業後、日本体育大学に進学、4年連続で全日本大学女子サッカー選手権大会に出場し、2004年の第13回大会と2007年の第16回大会で2度優勝を経験。
2005年にはトルコ・イズミルで開催されたユニバーシアードで全6試合に出場し、銅メダルを獲得しています。
そして川澄は日本代表であるなでしこジャパンに2008年から選ばれています。
しかし、同年の北京オリンピックでは代表メンバーには選出されず、2011年FIFAワールドカップ・ドイツ大会ではベンチメンバーとしてわずかな出場時間でしたが活躍しました。
7月13日の準決勝スウェーデン戦でスタメンに抜擢され、約30mのロングシュートを決めており、これがFIFAゴール・オブ・ザ・デイにも選出されています。
結果的に世界大会初優勝を成し遂げ、これは男女通じての日本初の出来事でした。
その後も、日本代表として多くの試合で活躍し、攻撃の軸となっています。
2019年1月にシアトル・レインFCからトレードにてスカイ・ブルーFCへ移籍し活躍しています。
まとめ
今回の川澄の聖火ランナー辞退の発表には「さみしい」との声も出ていますが、現在は米国在住ですから新型コロナウイルスが拡大している中で日本への移動はリスクがともないます。
川澄本人もとても残念な思いをしていますし、仕方ないことかもしれませんね。
スポーツにも大きな影響を及ぼしている、コロナウイルスが早く落ち着いてくれることを願うばかりです。
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